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演劇部の記憶

さまざまな趣味に打ち込む子供たち

学生時代の話

私が学生時代に所属をしていた演劇部は、学内でもあまり人気のないサークルの一つであった事から部員の数が他のサークルよりもかなり少なかったのですが、その分だけ、部員一人一人のつながりが非常に強かった気がします。
特に学祭で演劇を発表する際の熱心さはどのサークルにも負ける事がなく、題目を決める場合でも様々な国の演劇を見ながら、今の私達だからこそ出来る物を選んでいきました。
しかし、サークル内の予算の問題から、あまりにも大規模な演劇はする事が出来ず、演じる人の数が多い物も選ぶ事が出来ないという規制が合ったにも関わらず、可能な範囲内でいかに美しい物を作り上げる事が出来るのかに向けて、日々話し合いをしていました。
もちろん、私が覚えている部分全てがいい思い出ではなく、一人一人の個性が非常に強いサークルであった事から衝突をする事が多かった他、なかなか好きになる事が出来ないメンバーも何人かいたのですが、これからプロのスタイリストとして働いていく場合には常に全員が賛成するという事はない他、必ず自分が好きになれない人はどのような業界にもいるため、学生の時代から業界内の雰囲気を味わう事が出来たという事はいい勉強になったと今では思います。

もう一度考えてみることも必要

ファッション業界でスタイリストとして働く場合と、演劇の中でメイクをする場合とは何のコネクションもないと考える人もいるかもしれないのですが、一つのイメージを作り上げていくという基本的な部分に関してはどちらも共通したテーマがある他、着こなしの提案をする場合の華やかさは大きく異なってくる物の、なるべく新しい物を作り上げていくような方法を模索していくという部分においても共通したテーマを持っているのではないかと思います。
これからスタイリストとして勉強をしたいと考えている人の中には、自分と関係のないジャンルに付いてはなるべく取り組みたくない、好きな物だけに取り組みたいという人もいるかもしれませんが、仕事としてクリエーションに関わるという事は、他者との違いをしっかりと把握する中で、自分が苦手な分野でも出来る限りいい仕事をする事ではないかと思うのです。
ですので、スタイリストやヘアメイクアップアーティストになりたいという人は、今一度、自分の態度を見直していく事、そして周りの人との関係性をより大切にする事が、本当の意味で自分を成長させていくという事ではないでしょうか。

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